2018.6.28

YouTube急上昇動画の発生メカニズムをチャンネル登録者数別に分析

直近1ヶ月間の全急上昇動画を対象に調査を実施

ソーシャル動画分析サービス「kamui tracker」(カムイトラッカー)及びYouTube総合情報メディア「かむなび」を運営する株式会社エビリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中川恵介)は、YouTube急上昇動画のチャンネル登録者数別分析を発表しました。急上昇動画は、YouTubeトップ画面の「急上昇」という項目から見ることのできる、話題の動画ランキングのことです。本調査は、kamui trackerが独自に保有するデータを元にしたものです。調査対象は、急上昇動画数、急上昇入りに至る再生回数や所要時間、急上昇入り前後での再生回数上昇率、動画内容となります。

■急上昇動画のチャンネル登録者数別分析


急上昇動画の投稿時点チャンネル登録者数

急上昇入り動画のチャンネルの登録者数を見ると、10万人未満のチャンネルが半数近くを占めました。このことから、急上昇動画に登場するのは、必ずしも認知度の高いトップYouTuberに限らないことがわかりました。

急上昇入りに至る再生回数と所要時間分析


急上昇入りに至る再生回数と所要時間

急上昇入り時点での動画の平均再生回数を調べたところ、全体平均では150,277回でしたが、チャンネル登録者数が少ない場合には、これよりも少ない再生回数の動画であっても急上昇入りすることがわかりました。また、動画の投稿から急上昇入りまでの所要時間を調べたところ、平均は12.5時間でしたが、チャンネル登録者数が1万人未満の場合はこれよりも時間が経過した後に急上昇入りする動画も多いことがわかりました。

急上昇入り前後での再生回数上昇率分析


急上昇入り前後での再生回数上昇率

急上昇動画は、急上昇から抜ける時点で、急上昇入り時点より平均で再生回数が1.8倍増えていることがわかりました(回数にすると平均115,893回増加)。チャンネル登録者数別に見ると、登録者数1万人未満のチャンネルで特に上昇率が高いことがわかります。

■急上昇動画チャンネルカテゴリー分析


チャンネルカテゴリー別動画数(全ての急上昇動画)


チャンネルカテゴリー別動画数(登録者数10万人未満、期間中5本以上急上昇入り)

登録者数10万人未満のチャンネルで、5月の1ヶ月間に5本以上の動画が急上昇入りしたチャンネルは、15チャンネルありました(テレビ番組等の動画を除く)。このチャンネルの動画カテゴリーを見ると、半数近くを「ペットと動物」の動画が占めています。しかし同ジャンルは、全体の急上昇入り動画数では8%を占めるに過ぎません。チャンネル登録者数10万人未満に限定すれば、「ペットと動物」カテゴリーでは特定のクリエイターが急上昇を高頻度で獲得していることがわかりました。

※本調査の概要
調査主体:株式会社エビリー
調査対象期間:2018 年5月1日から5月31日
集計基準:全てのYouTube急上昇動画2,178本について調査(ただし同一動画が調査対象期間内に2回以上急上昇動画に入った場合は、1回目の急上昇入りのみ集計)。

調査結果から
急上昇動画は、必ずしも動画再生回数等の一律の基準で選定されているわけではなく、チャンネル登録者規模にかかわらず、急上昇動画に入る可能性があることがわかりました。急上昇入りした際のインパクトはチャンネル登録者数の少ないチャンネルの方が大きく、急上昇入りを目指していくことは、クリエイターがチャンネルを育てていく上で重要なものとなります。
エビリーは今後も、社内で蓄積したデータを活かし、急上昇動画をはじめとしたYouTubeのチャンネルグロースに関するメカニズムの解明を進め、クリエイターにとって有益な情報を発信していけるよう努めてまいります。

※本リリースに記載されている会社名、製品名、サービス名は、当社または各社、各団体の商標もしくは登録商標です。