2018.10.9
人気ゲーム実況者は、エンゲージメント率が高くタイアップ動画は少ない傾向 ―kamui tracker調査
本調査は、ゲーム実況動画視聴者へのアンケート調査と、kamui trackerが独自に保有するデータを元にしたものです。アンケート調査対象は、週1回以上YouTubeでゲーム実況動画を視聴している高校生・大学生・20代社会人(計309名)となります。
本アンケート調査で、「好きなゲーム実況者」を質問し、得票数で上位20位までのランキングを作成しました。
この調査とkamui trackerのデータを合わせ、作成したのが以下の表です。
※チャンネル登録者数:2018年9月13日時点
※動画データ:2017年9月17日〜2018年9月16日の1年間に投稿された動画
【1】エンゲージメント率の高さ
今回ランクインした人気のゲーム実況者は、比較的エンゲージメント率が高い傾向にありました。
エンゲージメントは、視聴者による動画への主体的なアクションであり、YouTuberとの心理的な近さや共感度を測るうえで重要な指標といえます(ただし一部の動画については、好意的ではないコメントが多数あるものもあるため、注意が必要です)。
※エンゲージメント率=(コメント数+高評価数)÷視聴回数
このことから、エンゲージメント率の高さは、「コアなファン」を形成するうえで重要なものといえます。
例えば、アンケート調査で8位の「牛沢」のように、チャンネル登録者数こそ1位〜7位とは大きな開きがあるものの、得票数では上位と大差ない値まで迫るYouTuberもいます。
このように、実際にどのくらいのファンがいるのかという点について、チャンネル登録者数だけでは判断できない部分もあり、エンゲージメント率もひとつの指標となると考えられます。
また、今回のアンケート調査で、チャンネル登録とコメントについて質問したところ、以下のような結果が出ました。
この結果を見ると、半数以上の人がゲーム実況動画にコメントをしたことがないと回答し、チャンネル登録に比べてコメントは心理的なハードルが高いことが予想されます。
いかに視聴者との距離を近くし、主体的なアクションを取ってもらうかという部分に、コアなファンを作る鍵があると考えられます。
【2】企業とのタイアップ動画について
今回のランキングを見ると、20組中8組が、過去1年間のタイアップ動画本数が0本であることがわかります。
このことから、人気ゲーム実況者は、比較的タイアップ動画をあげない傾向にあることがわかります。
また【1】で述べたように、タイアップ動画を出したとしても視聴者に好意的に受け容れられる傾向があるといえます。
今回のアンケートでタイアップ動画について質問したところ、以下のような結果が出ました。
「動画が面白ければいい」「好きな実況者なら気にならない」との声が多く、企業とのタイアップ案件であっても、内容や実況者によっては好意的に受け容れるということが、アンケートからもわかります。
このことから、動画の内容とともに、普段からの視聴者との関係構築が重要であるということがいえます。
企業がゲーム実況者とのタイアップを企画する際も、そのゲーム実況者の視聴者との関係や、普段の動画内容にも配慮したものにしていく必要があると考えられます。
■本調査について
本調査は、週1回以上YouTubeでゲーム実況動画を視聴している高校生101名、大学生101名、20代社会人107名の計309名に、ゲーム実況に関するアンケートを実施したものです。回答者の男女比は男性59.5%、女性40.5%です。このアンケート結果と、kamui trackerが独自に保有するデータを組み合わせ分析を実施しました。
今後もkamui trackerでは保有するデータを活かし、YouTuberやYouTubeを活用したいマーケターに向け、お役立ちする情報を提供して参ります。
■kamui tracker(カムイトラッカー)について
kamui tracker(カムイトラッカー)は、日本最大級のクリエイターデータ(10万件以上のクリエイターデータベース、2,000万件以上の動画データ)を保有する動画マーケティング支援ツールです。
またクリエイター向けにYouTubeチャンネルの分析ツールを無償提供しております。
公式サイト : https://kamuitracker.com/
Twitter:https://twitter.com/kamui_tracker